精巧で繊細な商品を生産

今から400年以上前までさかのぼる山中漆器の歴史。キタデは脈々と受け継がれてきた漆器の職人芸伝統技術と、今の時代が求める新しい発想と感性を融合させ、塗りや器の新しい世界を提案し続けてきました。私たちが作り出す商品のすべてが、お客様の生活に優美な潤いを添えるものとなるよう、日々研究と努力をさせていただいております。

多種角樽

角樽が出来るまで

素地

素地写真

つの樽の金型を成形機にセットし、樹脂原料をいれて、射出成形※1の方法で角樽を製造します。
そして余分なバリ※2を取り処理をしてその部分を滑らかにします。

※1 射出成形(インジェクション)
加熱して溶かした粒状原料を、成形金型に流し込み、冷却することで成形します。
この方法は、手作りチョコレートを作る時に、粒状のチョコレートを加熱して溶かしたものを、好きな形の型に流し込んで冷やして成型する方法と同じです。

※2 バリ
機械加工などでできる鋭角で小さい不要な突起のことです。

次の行程へ

塗装

塗装写真成形した素地に、ウレタン塗料※3をガンスプレーで吹き付けます。

そして、焼付け乾燥※4機にいれ塗料と素地を密着させます。

※3 ウレタン塗料
自動車のボディなどを塗装している顔料のことで、漆に近いツヤを表現できます。さらに長期間にわたり美しい状態を保ち続ける塗料です。

※4 焼付け乾燥
吹きつけた塗料の表面を乾燥させ、樹脂との密着性をより強いものにするために、約70℃で一時間半ほど乾燥機に入れます。

次の行程へ

蒔絵

蒔絵写真朱色に塗装された角樽の帯の部分にろくろ※5を使いウレタン塗料を筆で塗っていきます。
そして、自然乾燥した後、シルクスクリーン※6を使い「寿」や「家紋」などを転写していきます。

※5 ろくろ
回転可能な円形の台で、その上に製品を乗せて綺麗な円を描くことができます。

※6 シルクスクリーン
版画、印刷技法の一つで、特殊な板に穴を空け、その版の上からスキージと呼ばれるゴム状のものをスライドさせてインキを押し出して絵柄や文字などを転写させる技法です。

次の行程へ

検品・梱包

検品・梱包写真完成した商品は、全品を一つずつ入念な検査を行い、商品ごとに適切な梱包を行います。
トップへ戻る

 

キタデのこだわり

手作りへのこだわりと、熟練の職人技が脈打つ製造過程。

精巧で繊細な商品を生産

検品・梱包写真山中漆器は手工芸の中から生まれ育まれてきた伝統工芸です。それだけに、どんなに機械化されても、加飾技法の粋を問われる蒔絵や沈金といった部分は、どうしても熟練した職人の技が求められます。
当社は、大量生産という安易な道を進むことを避け、漆器や塗りの命ともいえる大切な工程においては、伝統的な技法を駆使して製造に当たっています。

 

トップへ戻る

 

しきたり

人生の節目を彩る数々の儀式、古くからのしきたりの中で伝えるお祝いの心。

婚礼(結納)

検品・梱包写真ご両家が新たな姻戚関係を結ぶために執り行われる、結納の儀式。このおめでたい場で取り交わされる結納品の一つが、つの樽です。祝儀品としての品名は、多くの場合『家内喜多留(やなぎだる)』という当て字を用い、「家内きたる」を意味しています。

新築祝

検品・梱包写真家を新築する時、建物の土台が完成して柱の組み立てが終わると、棟木を通して一番上の屋根を上げます。これを祝う上棟式では、大工や職人の労をねぎらい、新築現場で簡単な酒席がもうけられます。お祝いの場にふさわしく、お酒もつの樽で振る舞われます。

祭禮(ふる舞酒)

検品・梱包写真祭の時に神輿を担いで町を巡る人々や獅子舞の様子は、どの町でも見られる光景です。神社を出た神輿は町を練り歩く道中で、道筋の家々や通りでお神酒を受けます。神が家にお寄りになったことへの喜びと、神輿の担ぎ手へのねぎらいを込めて、つの樽酒が振る舞われます。
トップへ戻る

祝樽について

さまざまなお祝いごとの場で、慶びの心を伝えるつの樽です。

 

◆祝樽の由来

「祝樽」は慶事・祝い事のある人・家に対し、祝いの印としての清酒を贈るための専用容器で、全国各地で独自の形のものが作られ今日に伝わっています。私たち日本人にとって酒は、「神」と「人」を繋ぐ媒体として現われました。以後、各種の祭礼、儀式・行事などに無くてはならないものとして生活・文化に組み込まれ、そのための容器もそれぞれにふさわしいものが作り出されてきました。慶事の形象としての「祝樽」についてその諸相を眺め歴史を紹介し人生儀礼・贈答・付き合いについて簡単に触れてみたいと思います。

◆祝樽の歴史

弥生時代には米により酒造りが行なわれたと言われますが、清酒製造の基本的な技術が確立したのは室町時代に入ってからです。酒が庶民の物になると、大量生産を可能とするために、酒造具や酒器に大型容器が必要となってきました。酒容器として樽が用いられた最初の時期については定かではありませんが、一説には室町時代末期に武将・松永久秀が作らせたとも言われています。柳の木が水を含むとふくれて水漏れが防げるところから、柳の木を使った樽が作られ柳樽と呼ばれるようになりました。その後、樽作りの技術が発達して素材に杉の木が使われるようになると、柳の名前がはぶかれ両手(柄)の部分が角(つの)に見えるところから「角樽」といいあらわすようになったようです。今日でも角樽イコール祝樽の感があるように、実用の結い樽(木の板を竹の輪で縛ったもの)と祝儀の結い樽を区別するものが、「角」にあったことを暗示しているものと思われます。江戸時代末期から近代にかけては、やや縦長タイプ角付きで、提げ手用の横渡しが付くタイプが普及していったようです。大正時代になるとビンや陶磁製の薦樽型容器の出現があるものの、地域独自の風習・形態は守られ広まっていきます。しかし第二次大戦後は急激な生活習慣の変化・新しい素材による代用品の登場、それに伴う職人の廃業などにより祝樽の風習は残っても地域独自の伝統的形状の樽は使われなくなってきています。

◆祝樽の諸相

祝樽は角樽・柳樽(家内多留)・祝儀樽・蝶樽等々と称される結樽のもののうち、柄(手・角)付き、または柄なしの普通縦長タイプ、または扇樽タイプで太鼓樽の一群の事で、祝儀専用の運搬・贈答容器で、具体的には人生儀礼・婚礼・結納等・贈答・祝儀一般(棟上げ・建前等)祭礼(村相撲・獅子舞等)遊山(花見・野行等)に用いられました。 酒屋の通い樽としても用いられ、更に塗り・蒔絵・沈金などが施され、今日最もよく見られる祝樽の形状のものが、主流となってきたようです。祝樽の風習やその形状は貴族・大名の風習を倣って庶民に広まったものでなく、各地で自分たちにあった新たな生活文化として始まったもので、本格化するのは江戸末期から近代にかけてのこと考えられます。 それは経済力を増し発展してきた有力町民をはじめとして台頭する庶民階級が、長い江戸時代の支配に対し、自分たちを強くアピールしている様にも見えます。

◆祝樽の民俗

祝樽とは婚礼・結納・建前などの祝儀専用の酒器で、民俗と深く結び付いています。 酒樽にまつわる民俗例は大きく二つに分かれます。ひとつは主に『酒宴の席』で樽に係る例であり、もうひとつは『祭礼』のものです。酒宴の例ではその宴の種類にもよりますが、例えば嫁入婚の婚約儀礼(結納)の場合、タルイレ・タルタテ・タルオサメ・ソデタル・サケ等と称されるように、婿自身が嫁方に酒肴を持参し、嫁の両親と杯を交わすことにより成立する様に酒樽がメインとなっています。そこでは角樽のほかにスルメや縁起物・帯代などをはじめとする結納の品が嫁側に納められます。昔の質素なものに比べ納められるものが増えてきている今日の例でも、床の間には「角樽」が中心となっておかれていることに変わりはありません。更に、婚礼の段になると広く各地で見られるように結納で納められた「角樽」に酒を詰め直して嫁入り道具類と共に運ばれる例も多いようです。しかし近年は婚約儀礼そのものが簡略化されてきていることは、寂しいことです。
もうひとつの『祭礼』に係わる酒樽の代表例では「樽御輿」があります。かつてはご神体の巡行の先触れとして出ていたものが、いつの間にか今日では祭りのメインとして扱われているものであり、全国各地でその例を見ることができます。

◆祝樽の形態

祝樽の形態を図説にてご紹介します。

鼓樽(酒筒) 指樽 -さしたる- 角樽 -つのたる- 蝶樽 -あげはちょう-
柄樽 - えだる- 袖樽 -そでたる- 鏡樽 -かがみたる- 兎樽 -うさぎたる-

■角樽の各名称

角樽の各部分の名称を図説にてご紹介します。

トップへ戻る

蛤について

対になった蛤の姿に古の雅な風習と、慶びの気持ちを写して。

◆日本人の優美さを伝える調度品

蛤写真蛤(はまぐり)は、殻と殻のかみ合わせが別の蛤(はまぐり)と合うことが決してないため、貞節を表わすシンボルとして結婚式などのお祝い事によく使用されています。平安の頃には、二組に分かれた人々が珍しい貝を出し合って、それにちなんだ歌を詠んで競う「貝合わせ」という雅な遊戯がありました。また江戸時代になると、貝殻の内側に絵を描いて一方ともう一方の殻を合わせる遊戯「貝覆い」が上流家庭に流行しました。日本人の優雅な遊びの道具となっていた貝殻は、一方ではお嫁入り道具の一つとしても貴重なものとされていました。
キタデでは、この優美な日本伝統の「蛤」に、山中漆器の伝統の技術で金箔や蒔絵で加飾を施し、様々な用途でお使いいただけるようにご提案させていただきます。

◆へその緒は親と子の大切な絆の証

へその緒入れ写真日本では古くから、へその緒を大切なお守りとして桐の箱にしまっておいたり、お守りとして身につけたりします。金沢では、桐の木の根本にへその緒を埋める風習がありますが、これは、成長が早くて虫にも強い桐の木のように、子供が病気をしないで元気に育つようにとの願いが込められています。また、南天の木の下にへその緒を埋めて「難を転ずる」すなわち厄をよけるという風習もあります。このように、日本各地には昔からへその緒にまつわる習慣が多く、いかにへその緒が大切にされていたかが窺えます。
キタデでは、蛤をこの大切なへその緒入れとしてご提案させていただきます。
トップへ戻る